2010/12/11

刀語 全12話感想(ネタバレ無し)

月1回一時間枠で全12話を1年かけて放映という珍しい形で作られた本作もついに完結。
最終回を迎えたということで、感想書いてみたいと思います。

一応ネタバレ無しの方向で。

結論から言うとすごく良かった。
1年通して楽しめたし、今年のTV作品では一番好きな作品といってもいいくらいかもしれません。

開始当初はちょっと苦手意識のある西尾維新原作ということで、やや距離を置いて見始め、風変わりな時代劇アクションもので、まあそこそこ面白いかなーくらいの印象でした。
それが1話見るごとに徐々に好印象、評価が上がっていったという感じ。

1話ごとに一月間が開いてしまうものの、一時間で1話完結して、刀集めとそれに付随する敵対者との対決とパターンが決まっていて、物語としてのわかりやすさととっつきやすさで、ストレスなく楽しめたのは大きかった。
話が進むに連れて、ちょととずつ伏線と物語の全体像が見えてくる構成も上手かったと思う。

そしてこの作品で自分が何より魅力的に感じ、引きつけられたのはとがめと七花の関係。
「刀」として育てられ、感情をもたず無機質に人を殺せる七花と、目的のために全てを駒として利用するとがめ。
この二人が旅を続ける過程で、七花は徐々に感情を手に入れ、とがめは七花をただの駒として見ることができなくなり、徐々にお互いの存在が大きくなっていき、パートナーとしての絆を深めていく。
この二人の関係の深まりを見ていくのが、中盤から後半にかけて、なにより気持よく楽しかった。
特にやきもちをやいたりすねたりするとがめと、それに気づかなかったり戸惑ったりする七花を見ているのは微笑ましくて、このまま幸福な旅をいつまでも見ていたいなあ、と思ってしまうくらいだった。
しかしだからこそ、その積み上げられた二人の絆、関係があっての、クライマックス、最終回は胸が締め付けられるくらい感動的だったし、その結末を素直に受け止められるドラマ、物語として「完結する」気持よさを堪能させてくれたという点で、本当によかった。

冒険や旅の中で生まれる男女間の信頼関係や絆の物語、って個人的は、恋愛やラブコメよりも大好きなので、本作はそういう意味でも自分の好みにかなり合致した作品だったと思います。

あとこの作品にかぎって言えば、この放映形態は大正解だったと思う。
2クール構成で半年でもできたかもしれないけれど。作品内時間としての一年を、視聴期間として体感できるというのは、作品に対する思い入れというのを育ててくれるので、こういう作品ではけっこう重要な要素だろうから。
まあ、贅沢を言うなら4クール作品として毎週見たかったところではあるけれど。

そんなわけで、一年間楽しめた、とてもいい作品だったと思います。

公式→
http://www.katanagatari.com/

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