2012/10/09

マギ第一話 感想

原作未読。
ただし監督の舛成孝二監督は旧来からの大ファン
という立場での所感、感想となりますので、あしからず。

とりあえずの1話の印象
「おお?普通の少年漫画原作のアニメになってるやん!」
という感じでしょうか。

「宇宙ショーへようこそ」からおよそ2年ぶりの監督作、ほぼ初めてのメジャーな少年漫画原作、
女の子が主人公じゃない等々、ここ10年、舛成監督のオリジナル系メインでたどってきた経歴からすると、異例ずくめの本作が果たしてどうなるか、という部分でもかなり興味がつきなかったのだけれど、案外普通に、上手くこなしてきたなと(上から目線失礼!)

R.O.D<かみちゅ<宇宙ショー とそれまで新作を作るたびに作品の情報量と密度を極限まで高めて、自作のオリジナリティや演出スタイルを確固たるものとして作品にこめて作り上げていたのに対して「マギ」はそれを一旦封印して、原作に必要な演出スタイルにすりあわせてきたのではないのかなと。
そう思うくらい舛成監督個人のカラーは抑制的に思える。
(といっても舛成監督の演出スタイルは、いわゆる個性派監督のそれとは全然違うから差が見えづらいけど)
解りやすいところで言うと、デフォルメや崩し絵が多用されてるのは、最近の舛成作品ではほぼなかったことなので、これも原作のテイストとして残さなくてはならなかった部分なのかなと。

結果出来上がったのは、監督の個性とか関係ない、普通の少年漫画原作モノのアニメ
ある意味舛成監督が大人の仕事をしているとも言えるのかな。

それでも1話の中でアリババの心情を中心に追っていく形で、アクションとドラマが一体となるカタルシスがきっちり一話の中に過分なく収まっているのは、さすが。
特に、奴隷の女の子と自分の立場の差異に対して違いがないことを、アリババが薄々感じて彼女に自分を重ねている様子が丁寧に描写され、そこから彼女が怪物にくわれそうになるところで、彼女を助けるのが他の誰でもなく自身でなければならないと決断するまでの流れは、見てて気持ちよかった。
それを見通すかのように、試すかのように見つめているアラジンは、ちょっと超然とした不思議な存在として浮き上がってきて、それもアラジンというキャラを描く上での狙いなのかと思えて面白かった。

というわけで概ね好感触かな。
事前情報が腐女子人気の高い少年漫画くらいしかなかったので、どうなるかと思いましたが、
美形云々より、夢や冒険や友情やらの王道少年漫画って感じで、話のほうも普通に面白そうで安心しました。
ということで今後が楽しみです。



『マギ』公式サイト
http://www.project-magi.com/

マギ 1 (少年サンデーコミックス)マギ 1 (少年サンデーコミックス)
大高 忍

マギ 9 (少年サンデーコミックス) マギ 6 (少年サンデーコミックス) マギ 8 (少年サンデーコミックス) マギ 2 (少年サンデーコミックス) マギ 3 (少年サンデーコミックス)
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あと、空気読めてないEDに関しては、まあ仕方ない。
一番空気読めてないのは一番上の方にいる金持ってる金のことしか考えてないお偉いさんだろうから叩くならそこね。
双方に不幸なことするなよ。

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