2012/03/24

銀翼のファム 最終回感想・総括

最終回見た。
ラストは、切ない喪失感もありつつ、それを乗り越えて得た平穏を噛み締める事のできる清々しさもあり、いいエンディングだった。


至好回路雑記帳: 銀翼のファム 感想(7話まで)

先の記事の前半で書いたことで、自分のこの作品への評価についてはおおよそ書いてしまっているので。そちらを参照ということで。
物語が、後半に行くに従って、戦争という大状況、政治劇が締める割合が増えて、その分主人公のはずのファムの存在は、その状況において不能であり、気薄になりがちではあったのだけれど、その大状況を、ファム、ミリアの目線を通して見て、咀嚼する余裕が出来たのは、やはり前半で、ファム、ミリアというキャラと関係をしっかり描いて、それぞれの動機として、グランレースという和平の象徴という解りやすい目的を提示できていたからだと思う。

戦争状況をひっぱったルスキニアの行動と目的は、結局解りやすいくらいアニメ的な敵役のそれで、なんか見てて安心した。
ラストがギルティクラウンに続いて、でっかい建造物が崩壊して脱出してて吹いた
やっぱアニメはこうでないとなw
前シリーズが「アニメ」という枠を肩肘張って超えようとしてから回ってたのに比べて、今回は、アニメらしい身の丈を心得た、キャラ、物語、テーマだったんではないかと思える。
小さくまとまった感は否めないけれど、オリジナル作品としてこのレベルは十分だと思うし、コンスタントにこういう作品が出ることは貴重だと思うのです。

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ギルティクラウン 感想

ギルティクラウン最終回みたけど、なんか強引にまとめたけど、うーん。
最後ラストバトルで、建物が崩壊して脱出していくの見てて、昭和っぽい王道さを感じて苦笑したけど。

放映中も散々言われたことだと思うけど、結局のところ脚本にしろ人物描写にしろ全てが粗っぽかった。
各話ごとに起こるイベントとその先の展開自体は、気になるので、毎週見ている分には面白いんだけれど、話が進めば進むほど、破綻が目に見えて、ノリだけで見ていくにはきつくなる。
これが友情とか愛とかシンプルでありがちなテーマでやってるならなんの問題もないのだけれど、人間のネガティブな感情や、行動、人間関係の問題といった突っ込んだものをやろうとしているがために、余計にグダグダになっていくという負のスパイラル。

いろんなことがもうちょっと綺麗に整理できていれば、もっと面白くなったんじゃないのかなあ、と思うと、少し惜しい。

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2012/03/23

ブラックロックシューター 感想

TV版最終回まで見たので感想。

難点は多いのかもしれないけど、意外と面白かった。
難点といえば、話が抽象的で、語りが多いにもかかわらずわかりづらかった。
後半から最後に行くまで日常パートと、バトルパートの関係がわからず???状態というのは、見る人間を脱落させるのに十分な悪要素ではないのかと思う。

でも、最初のかがりの基地外っぷりが凄まじく掴みとしてはこれで十分お釣りが来るくらい面白かったのと、かつ割りとシンプルな思春期の友情やら人間関係がテーマなんね、ということがわかったので、なんとか最後まで見ていられた。
その女の子同士の友情、人間関係、そこから生まれる嫉妬、憎悪、苦悩とかそういうどろっとした感情のぶつけ合いみたいなのを見るのが自分は、あんがい好きなので、個人的にはそれが大きなフックになってくれた
特にヨミが壊れていく過程はゾクゾクした。
とはいえそのヨミが最後の方では出番なくなってモノ足んなかった。
ヨミとマトに物語を絞っても良かったんじゃなかろうか。

結局のところ日常パートのキャラの異常さが、アクションパートを喰ってしまった感が否めないんだけど「ブラックロックシューター」というキャラを売るのが目的(?}のアニメでこの構成は、果たして正解だったのかちょっと疑問。
あちら側のキャラたちを、デジモン系の使役モンスターっぽい扱いにするとか、最初からあちらの世界にダイブするとかしたほうが解りやすいし、感情移入もしやすかったのではないかと思わずにいられない。

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2012/03/20

ストライクウイッチーズ劇場版 感想

見て参りました。
素直に面白かったです
出来や内容に関して正直不安を抱いていたのですが、概ね満足

出来に関しては、急造低予算でヒドイことにならないかという不安があったのだけれど、そんなことはなかったぜ!でした。
とはいえTVシリーズの延長を保った程度なのだけど、大画面と音の迫力はやっぱり劇場版ならではだし、こういうアクション主体の作品を劇場で見れるのは、やっぱりいい。

内容に関しても、TV第二期で501舞台の話はやりきった感があり、
魔法力を失った宮藤を主人公にしてどう話を作るのか、難しい面があるのではないかと感じていたのだけれど、これもきっちりクリアされてて、物語的にも十分満足できた。


※ 以下感想、本編のネタバレ含みます

今回、大雑把に言ってしまえば、魔法力を失った宮藤が、魔法力を取り戻すまでの話で、それ自体は、こういう作品、一度キャラの持っている物語を終わらせてしまった作品で、続編を作らねばならない時に避けて通れないパターンのひとつなので、もう既定路線と割りきって見れるのだけれど、それ自体を作品として、視聴者に納得させることができるかどうかが鍵だと思う。
しかし、これを理窟や説明でなくて、「宮藤芳佳」のキャラ性と物語の感情線の盛り上げで、納得させるところに持っていけたのが、今作の肝であり、成功の最大のポイントだったのではないかと思う。

宮藤は、魔法力を失ったことにさほど後悔もしていないし、執着もしておらず、元々の夢だった医者への道に気持ちを切りかえている。
そんな中欧州への留学が決まり、その道中様々な事件に遭遇していくのだけれど、そこでの宮藤の行動力、決断力の高さには、目を見張る。
過去に死線をくぐり抜けてきた経験と、成長したという面もあるのだろうけれど、そこに迷いやブレがなく。、今の私にできること、守りたいという宮藤の根本を成す思いを、正直にまっすぐに実行していく。
その結果、魔法力がなくとも、単騎でネウロイを落としてしまうという荒業をなしてしまう。
まさに芳佳ちゃん無双、芳佳ちゃんTUEEEEEEE

その後、更に強大なネウロイが出現し、負傷して動けない宮藤の、危機的状況にに際して失った力が、復活するという話の流れがここで来るのだけれど、これがお約束のパターンなのかというと、そこまで積み上げてきたものを見ていると、そうとも言いきれない。
魔法力復活自体はパターンは、パターンなのだけれど、そこに至る過程、持って行き方が、
強大な敵を前に、無力な自分に苛立ち、焦り、力を欲し、思いの強さやら何やらに対して、何かが答えて力が復活するみたいな、ご都合主義的なよくあるパターンの匂いを微塵も感じさせないのだ。

魔法力の有無は、宮藤自身の強さの本質とは、無関係である。
宮藤にとって魔法力は自分を強くするための便利アイテムではない。
それまでの物語の流れなの中で、宮藤芳佳の強さの本質が、魔法力を失っていたことによって逆に、強調されクリアに描き出されているため、そのことがはっきりと理解できる。
その上での宮藤の魔法力復活は、それ自体はご都合主義的かもしれないが、魔法力の有無が宮藤芳佳というキャラの本質にとって無意味であることが理解できる為に、魔法力復活自体のご都合性そのものを無意味化されている、それゆえに、ここで主人公の力が復活しないのは嘘だよね、と力技で納得させられてしまう、復活劇としては不思議なカタルシスがある。

総じて本作において、宮藤芳佳の復活劇を通して、宮藤芳佳というキャラの主人公性、ヒーロー性が見事に描き出されていて、宮藤芳佳というキャラの完成と、ストライクウイッチーズというシリーズを総括する上での到達点として、やはり良く出来ていたと思う。
ただ逆に、本当にこれ以上宮藤芳佳というキャラで、物語を描くことは難しいなあと思ってしまった。
それ故に新キャラの服部静香の登場、ポジションは上手いと思えたけれど、その割に、描き切れていなかったというか、物足りなかった感は強いかも。まあそこは今後に期待してもいいのかな。

その他、細かいところでも色々あるけれど、特にお気に入りのシーンとしては、服部さんに対してペリーヌが宮藤のことを語るシーンがよかったなあと、一番宮藤に対して反発していたペリーヌが、やはり宮藤の行動に対して納得できない服部さんに、諭すという図は、ペリーヌだからこそできる役割だなあと。

そんな感じで、今回の劇場版は十分満足させていただいたわけですが、今後の展開はどうなんでしょうね。
まあラストにでかでかと「つづく」とやってしまったので、期待していいんでしょうけど、やはり個人的には、501部隊以外の話もアニメでやっていいと思うし、みたいなあと。
今回も小出しにはしていたのだけれど、そろそろメインにしてみてもいいとは思う。
501のキャラが人気もあるし定着もしていることはわかるけど、ストライクウイッチーズには、今後も息長く続いて欲しいので、特定のキャラ人気だけで終わらずに、他部隊や別時系列の話で広げて行って欲しいなあと、思います。




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